前回の続き
北渓字義 二十二章 礼楽 の続き
二十二-4
礼楽→どこにでも存在している。
盗賊は極悪人だが、上下間に統率・従属の関係が欠かせない→礼の意味
統率・従属の関係があると自然と命令に従いお互い仲良くする→楽の意味
二人の者が旅をした場合、年長者が前を歩き、年少者が後ろから付いて行くならば、長幼の序であり、お互いが仲良くして争うことが無い。
長幼の序が無いと争いが起きる。
長幼の序が乱れている限り温和で従順な気持ちなど発生するわけがない。
礼が序であり、楽が和であることがこの事でわかる。
二十二-5
人は礼楽が見掛けだけのもので無益なものと考えている。
だが、邪悪な心を取り除き、善い心にするには、礼制が完備していることに基いており、善を好み、過ちを改めるのは、楽節は常にはっきりとしていることに基いていることに誰も気づいていない。
礼で身を治める→荘敬の心が自然に保たれる。
楽で心を治める→鄙詐の心が自然と消える。
視聴に接する→正しい耳目のはたらきを養い育てる為。耳目を楽しませるためでは無い。
舞踏にあらわす→血気を正しく導く為。血気を乱す為では無い。
これが礼楽の効用だ。
これで 二十二章 礼楽 は終わり。
次は 二十三章 経権 から
続く