目眩帳

主に東洋古典を自分の言葉で噛み砕いてくブログ。たまに俳句を詠んだり、他の記事も書きます

貞観政要かみ砕き 74「巻三 封建 第八」第二章 その2

前回の続き

kamata-ei.hatenablog.com

「巻三 封建 第八」の第二章「封建制の弊害」のつづき。

李百薬の進言は続く

 

天命と人の行ない

李百薬「私めが考えるところですが、古来より帝や王が天下に君臨するときに、天命を受けなかった者はおらず、その名は天に記録され、王が国を興す時には、多くの人が世を憂い、聖人が現れることを望む時期であります。魏の曹操は養子の息子で、前漢劉邦は賤しい身分の者でしたが、彼らは分不相応な野望を持っていたと言う訳では無く、多くの者の上に立つ運命から逃げることが出来なかったのです。もし、刑罰や裁判を裁いてほしいと訪れる者も無く、大きかった徳も尽きてしまえば、その栄光が世界中に輝いたという尭帝であっても、星々の動きを整えたとも言われた舜帝でさえも、位を譲らず守ろうとしても譲位からは逃れられない運命だったのです。尭帝や舜帝に功績や重厚で美しい徳が有っても、その子孫たちは盛んになりませんでした。これは、天子でいる期間の長短は必ず天によって決まり、政治が良くなるのも悪くなるのも人の行ないによるものだという証であります」

 

続く