目眩帳

主に東洋古典を自分の言葉で噛み砕いてくブログ。たまに俳句を詠んだり、他の記事も書きます

貞観政要かみ砕き 66「巻三 択官 第七」第十章 その4

前回の続き

kamata-ei.hatenablog.com

「巻三 択官 第七」第十章「正義と邪悪を見極めること」の続き

「説苑(ぜいえん)」に書かれている「六正(りくせい)」と「六邪(りくじゃ)」について

まずは六正から

 

六正について

魏徴「前漢の時代に編纂された故事を集めた書である『説苑』にはこのように書かれています。『臣下としての行ないには、六正と六邪がある。六正を行なうと国は栄えるが、六邪を犯すと国は後世の笑い物になる。六正とはなにか?

一:聖臣

物事の芽となるものが現れる前にその芽に気づき、一人でそのことが国の存亡に関わることかを判断することができて、国が得るもの失うものが何かを見極め、未然の内に解決し、君主が何も気づくことなく光り輝き繁栄している位にいる。これができる者は聖臣である。

二:良臣

素直な心を持ち、日々善の道に従い進み、君主には礼儀を以って接するよう心掛け、優れた政策を君主に提案し、君主の良いところには従い、悪いところは正して災いから救う。これができる者は良臣である。

三:忠臣

朝は早く起きて夜はしっかりと眠り、賢人を探して推薦することを怠らず、古の聖人たちの良い行いを取り上げて示し、君主が自分自身を磨こうという方向に導く。これができる者は忠臣である。

四:智臣

 成功する事失敗する事を鋭く見抜き、素早く対応策を取って災いになるのを防ぎ、ウィークポイントとなるところを埋めて隙間を無くし、災いの源を絶ち、災い転じて福となす様にして、君主がその事件に関して憂うことが無き様に仕事をする。これができる者は智臣である。

五:貞臣

法を遵守し、己の役職の仕事をしっかりと行ない、賄賂は受け取らず、分不相応な給料は辞退し、飲食も質素なものを常に心がけ、贅沢なものは避ける。これができる者は貞臣である。

六:直臣

国家が乱れていても、大勢に媚びたりせず、君主が顔を顰める様なことであっても、敢えて面と向かい君主の間違いを諫言する。これができる者は直臣である。

以上の六つを六正という』

 

六邪については次回。

 

続く