哲学ナックルダスター

主に東洋古典を自分の言葉で噛み砕いてくブログ。たまに俳句を詠んだり、他の記事も書きます

Laozi said so. 18:第63章~第64章

前回の続き

kamata-ei.hatenablog.com

君に言われなくても春秋戦国時代における書物の成り立ちくらい知ってるんだよ。それを理解したうえで読んでるんだよ。ネットに出没する出典不明意味不明の格言とやらと老子孫子経書の成立過程を一緒にしないでくれよ。俺相手だったら知識のマウントを簡単に取れると侮ったのかい?取れないと思った途端に逃走かい?君とは楽しい話ができると期待していたのに残念だよ。

老子道徳経第63章から

 

老子道徳経 第63章

なにもしない。なんの手も加えない。なんの味付けもせずに味わおう。

小さいものを大きくとらえ、少ないものを多くとらえ、相手を恨むようなことがあっても徳で返してやろう。

難しいことは簡単なうちに解決してしまおう。大きなことは小さいうちに解決してしまおう。

天下における解決が困難な大事件も、解決が容易い時や些細な時である状況が有ったんだ。道を体得した聖人はこの段階で解決してしまう。世間では大きな仕事を成し遂げたようには見えないけど、大事になる前に解決してしまうことこそ本当に凄いことなんだ。

なんでもかんでも安請け合いしてしまう人は物事を見ることが出来ないからなんだ。結局は何もできなくてみんなから信用されなくなる。「あいつは口だけだ」ってね。

なんでもかんでも「俺にとっては簡単だよ」って言う人も物事を見ることが出来ない人。結局は何もできなくて、かえって物事をややこしくしてしまって解決を難しくしてしまう。

だから、聖人はどんなに簡単に見えるようなことであっても困難なことと見て解決していく。こうすれば困難な状況になる前にみんな解決してしまうと言う訳さ。

第64章

物事は安泰してるときは維持がしやすい。だから前兆があらわれる前に対処していれば、その後の対応も簡単なものになるんだ。

物事が脆い状態の時には打ち破ることは簡単だよ。物事が微小な状態の時には散らして消してしまうことは簡単だよ。

事態がはっきりと表にあらわれる前に解決し、事態が悪くなる前に解決してしまうことが大事なんだよ。

大木も、小さな芽が育って大木になったんだ。

とても高い建物を建てる時も、土台をしっかりと固めることから始めないと上手く建てられないよね。

長い道のりの到達だって最初の一歩の積み重ねの結果でしかないんだよ。

何か事を起こして治めようとする者は失敗し、物に執着する者は物を失ってしまう。

これとは逆に聖人はいつも無為でいる。執着しないでいる。

無為でいるから失敗しない。執着しないから失わない。

人が何か事を成し遂げようとするときは、達成の直前で失敗してしまう。ああ、これならもうすぐできると思って油断するからなんだよ。仕上げの時こそ最初に取り組むときのように慎重に取り組む。こうすれば失敗なんてしない。

こんなわけで、聖人は欲望を持たないということを欲望としてる。得難いお宝を有りがたがらない。世俗的なつまらない学問をしないことを自分の学問とする。誰もが見過ごしてしまう物事の根本とも言えることこそ大事にする。

こうして、万物がそのままの状態であることを助けるんだ。敢えて自分からは何もしないんだ。

 

 

続く