哲学ナックルダスター

主に東洋古典を自分の言葉で噛み砕いてくブログ。たまに俳句を詠んだり、他の記事も書きます

朱子学

北渓字義ノート 64 二十五 鬼神(13~14)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十五章 鬼神(全39節) 二十五-13 二十五-14 二十五-13 范祖禹は「其の誠有れば、則ち其の神有り、其の誠無ければ、則ちその神無し」と最もよい説き方をしている。 誠は真実無妄ということで理からいうが、心…

北渓字義ノート 63 二十五 鬼神(10~12)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十五章 鬼神(全39節) 二十五-10 二十五-11 二十五-12 二十五-10 古の人の祭祀 魂気は天に帰り、魄気は地に帰る →祖先の御霊を陽の気によって求めたり、陰の気によって求めたりする。 『礼記』祭義篇 「生贄…

北渓字義ノート 62 二十五 鬼神(7~9)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十五章 鬼神(全39節) 二十五-7 二十五-8 二十五-9 二十五-7 人の身体について 陰陽の二気が人間の身体の中につまっている。 寤寐(ごび) 寤は陽、寐は陰。 語黙 語は陽、黙は陰。 動静、進退、行止など →みな…

北渓字義ノート 61 二十五 鬼神(3~6)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十五章 鬼神(全39節) 二十五-3 二十五-4 二十五-5 二十五-6 二十五-3 天地の間 ①どんな物にも陰陽が備わっている ②どんな所にも陰陽が存在している ①と②が成立するなら 鬼神はどこにでもあることになる。 神…

北渓字義ノート 60 二十五 鬼神(1~2)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十五章 鬼神(全39節) 二十五-1 二十五-2 二十五-1 鬼神の説明は長くなるので、いくつかの項に分ける。 ①古の本に書かれている鬼神本来の意味 ②古人の祭祀について ③後世の淫祀について ④後世の妖怪について …

北渓字義ノート 59 二十四 義利(9~11)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十四章 義利 の続き 二十四-9 二十四-10 二十四-11 二十四-9 人情に従うということについて どんなことでも、理として当然のことを考慮せず、ひたすら人情に流されて決断を下すことが出来ない→利 二十四-10 …

北渓字義ノート 58 二十四 義利(5~8)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十四章 義利 の続き 二十四-5 二十四-6 二十四-7 二十四-8 二十四-5 利害損得を計り比べる私心について 天子が天下の富を持っているのに親を養うのに、金品の出し惜しみをする→利 子貢が礼が行われていない…

北渓字義ノート 57 二十四 義利(4)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十四章 義利 の続き 二十四-4 二十四-4 何かが欲しくて善をなし、何かが怖くて悪をしない→利 収穫をあげるために耕し、田地を良くする為に開墾する→利 『易経』の25番目の卦「无妄」の六二の爻辞「耕穫せず…

北渓字義ノート 56 二十四 義利(3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十四章 義利 の続き 二十四-3 二十四-3 人が生きていくための生活手段としての財貨について 金儲けをしてよい場合に金儲けをし、利益を手に入れて良い場合に利益を手に入れる →義 人を騙すような不正な手段…

北渓字義ノート 55 二十四 義利(1~2)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十四章 義利(全11節) 二十四-1 二十四-2 二十四-1 義と利は対になっているが相反している。 義から離れるとすぐに利に入る。 義と利の違いは極めて微妙。 義→天理の宜しきを得たもの。 利→人の感情が欲する…

北渓字義ノート 54 二十三 経権(4~7)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十三章 経権 二十三-4 二十三-5 二十三-6 二十三-7 二十三-4 権とは、臨機応変な適切な処置を行い良い状態にすること。 『中庸章句』の「君子にして時に中す」→中が権となる。 『漢書』董仲舒伝に出てくる …

北渓字義ノート 53 二十三 経権(1~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十三章 経権(全7節) 二十三-1 二十三-2 二十三-3 二十三-1 経と権は相対している。 経→日常生活の中で常に行っている道理。 権→経の及ばないところを救う正当な道理。日常生活の中で常に行っているものでは…

北渓字義ノート 53 二十二 礼楽(4~5)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十二章 礼楽 の続き 二十二-4 二十二-5 二十二-4 礼楽→どこにでも存在している。 盗賊は極悪人だが、上下間に統率・従属の関係が欠かせない→礼の意味 統率・従属の関係があると自然と命令に従いお互い仲良く…

北渓字義ノート 52 二十二 礼楽(1~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十二章 礼楽(全5節) 二十二-1 二十二-2 二十二-3 二十二-1 礼楽→大本があり、文がある。 礼は中。 楽は和。 中和は礼楽の大本。 大本と文→どちらか一方でも欠いてはいけない。 礼の文→玉帛や俎豆の類。 楽の…

北渓字義ノート 51 二十一 中庸(1~2)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十一章 中庸(全2節) 二十一-1 二十一-2 二十一-1 朱子 庸を平常と解した。 中と別に庸があるわけではない。 中が外に現れ過不及が無いのが、日常の道理。 平常は怪異と相対している。 平常→人が常日頃から用…

北渓字義ノート 50 二十 中和(2~7)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十章 中和 の続き 二十-2 二十-3 二十-4 二十-5 二十-6 二十-7 二十-2 『中庸章句』より 「中は天下の大本」 →渾然たるものが有り万物の道理が皆ここから出てくるので大本という。 「和は天下の達道」 →中に…

北渓字義ノート 49 二十 中和(1)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 二十章 中和(全7節) 二十-1 二十-1 中和→性と情けについて説いている。 心の本体は性である。性が心の中に備わっている理以外の何物でもない。 理が外に出て動いたのが性。 中→喜怒哀楽が出ていない時の状態。…

北渓字義ノート 48 十九 皇極(1~4)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十九章 皇極(全4節) 十九-1 十九-2 十九-3 十九-4 十九-1 『書経』で出てくる「皇極」 皇→君主のこと 極→一身を天下万民の至極の標準とすること 君主として中央の位置に立った場合に身を正して、四方の民の模…

北渓字義ノート 47 十八 太極(4~9)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十八章 太極 の続き 十八-4 十八-5 十八-6 十八-7 十八-8 十八-9 十八-4 太極は天地万物の理を統合するもの。 天地万物から太極を話して別に論じてはいけない。 天地万物から離れて理の存在を説くと、二つに分…

北渓字義ノート 46 十八 太極(1~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十八章 太極(全9節) から 十八-1 十八-2 十八-3 十八-1 太極 渾然たる至極の理であって、気や形で言えるようなものでは無い。 古の経書で太極を説いているのは『易』だけ。 『周易』 繋辞上伝「易に太極あり」…

北渓字義ノート 45 十七 徳(1~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十七章 徳(全3節) から 十七-1 十七-2 十七-3 十七-1 道→天地の中にある本然の道なので人が工夫するところから論じない。 徳→徳の本然の道を行ない、本当にわが心に得たものが有るので人が工夫するところから…

北渓字義ノート 44 十六 理(1~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十六章 理(全3節) から 十六-1 十六-2 十六-3 十六-1 道と理→ほぼ同じもの。 二字に分けている以上は区別する必要がある。 道→緩やかで永久に人が通行するもの。 理→確実で、確定していて永久に易(かわ)らない…

北渓字義ノート 43 十五 道(5~10)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十五章 道 第5節から 十五-5 十五-6 十五-7 十五-8 十五-9 十五-10 十五-5 道の根源 道は天から出ている。 天地が生じる以前から理がある。 理があれば、気がある。 気があれば、理は気の中にあり、気から離れ…

北渓字義ノート 42 十五 道(4)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十五章 道 第4節から 十五-4 十五-4 事物の上について見るなら、それぞれに当然の理がある。 以下の2文は『礼記』より 「足の容は重し」→足は物。重々しくするのは足を動かすときの当然の理。 「手の容は恭し…

北渓字義ノート 41 十五 道(2~3)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十五章 道 第2節から 十五-2 十五-3 十五-2 老荘思想が説く道 人や物とは関係なく、道を天地や有形のものを超越した存在として説く。 荘子の「道は太極の先に在り」は、天地万物が生まれる前に空虚な道理があ…

北渓字義ノート 40 十五 道(1)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 下巻 十五章 道(全10節) 十五-1 十五-1 朱子による道の定義 「道はなお路のごとし」 これは朱子が通路から思いついた。 人々が通行してはじめて通路と言える。一人だけが通行しても通路とは言えない。 道の本…

北渓字義ノート 39 十四 恭敬(1~7)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十四章 恭敬(全7節) 十四-1 十四-2 十四-3 十四-4 十四-5 十四-6 十四-7 十四-1 恭→容貌について説いている。容貌を主としている。 敬→心について説いている。事為を主としている。 十四-2 恭には厳めしいとい…

北渓字義ノート 38 十三 敬(7~12)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十三章 敬 の続き 十三-7 十三-8 十三-9 十三-10 十三-11 十三-12 十三-7 程子は人心について工夫するときに特に敬に注意した。 道理 動静を貫き、表裏に徹し、終始を一にして限界が無いもの。 何も用事が無い…

北渓字義ノート 37 十三 敬(3~6)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十三章 敬 の続き 十三-3 十三-4 十三-5 十三-6 十三-3 人のこころのはたらき 霊妙であり、推し測ることができず、出入りに決まった時が時が無く、居場所がわからない。 敬→心を主宰し統率するためのもの。 敬…

北渓字義ノート 37 十三 敬(1~2)

前回の続き kamata-ei.hatenablog.com 北渓字義 十三章 敬(全12節) 十三-1 十三-2 十三-1 誠と敬→関係がない。 恭と敬→関係がある。 十三-2 程子は「主一つをこれ敬と謂い、無適をこれ一と謂う」と言った。 朱子はこの二つを合わせて「主一無適をこれ敬と謂…